奈良には昔ながらの伝統的なお祭りがたくさん残っています。華やかというより、古都らしい厳粛さと素朴な雰囲気を持ち合わせているのが魅力。そのイベントをいくつか紹介しましょう。

■修二会
「お水取り」の名前で知られる東大寺の法要です。僧侶達が世の中の罪を背負い、2週間にわたって苦行を実践し、国家安泰を祈ります。始められてから1,200回以上、一度も絶えることなく続けられています。
法要のクライマックスは、最終日。この日だけは80kgはあるとされる大きな籠松明を手に10人の練行衆が二月堂の舞台に上がり、火事になりそうな勢いで欄干から火の粉をまき散らします。この炭を持ち帰ると無病息災になれるとされているので、たくさんの人が取り合うことになります。

■若草山山焼き
奈良の新年を彩る炎の祭典です。その起こりについては、東大寺と興福寺の領地争いから始まったなど、いくつかの説があります。
当日は、聖火行列が山麓に到着して祭典を行い、そのあとに花火が打ち上げられます。約200発ほどですが、冬の時期に見る花火もなかなかのものですよ。この後、ラッパの合図で点火。芝がよく乾燥していたり、風の強いはことさら勢いよく火が山肌を覆っていきます。
間近で見ると迫力がありますが、奈良市内なら離れたところからでも、全体を見渡すことができます。地元の人は、ビルやお店の屋上駐車場などから眺める人も多いですよ。

■万灯籠
8月のお盆の時期と2月の節分に行われる春日大社の行事。
境内にある釣り灯籠1000基と石灯籠2000基に火がともされ、幻想的な雰囲気に包まれます。希望する人は灯籠に火をつけることができるので、夕暮れ時にはたくさんの人で行列ができます。

8月15日には、東大寺の「万灯供養会」も行われ、大仏殿のまわりに2500基もの灯籠が並べられて厳粛な雰囲気をかもし出します。また大仏殿正面の窓が開けられ、光に映し出されたような大仏さまのお顔を参道から拝むことができます。この日は春日大社とあわせてお参りするのがオススメですよ。

■春日若宮おん祭り
一年の締めくくりを飾るのにふさわしい、豪華なおまつりです。
春日大社の摂社である若宮神社のまつりで、平安時代に五穀豊穣を祈願して始まったとされています。もっとも盛り上がるのがお渡り行事。平安時代から江戸時代までの風俗衣装を身にまとった時代行列が市内中心を練り歩きます。

その後、お旅所といわれるところで猿楽・舞楽・田楽などの神事芸能が午後11時近くまで奉納されます。これらはほとんどが平安時代の頃のものをそのまま伝えるもの。長年にわたって継がれてきた芸能の歴史を目の当たりにすることができるんですよ。

さて、これまで書き進めてきましたが、「このサイトだけでは奈良公園の魅力を全部お伝えすることはできないっ」、それが今の正直な気持ちです。でも最後に言いたいのは、緑豊かな自然と歴史的価値の高い社寺、そして可愛い鹿たちが穏やかな表情を見せてくれる奈良公園は、歩いていても、どこからどこまでが公園なのか分からない、それくらい町の景色と溶け合っているのも良さだということ。

「奈良公園に遊びに行くぞ!」なんて思わなくても、自然と公園に足を踏み入れていたり、こんなところで?と思うような場所で鹿と出会ったり…。奈良の人の生活空間としっかりつながっているんですね。これってスゴイことだって最近実感しています。
では皆さん、ぜひぜひ遊びに来て下さいね~



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